Monday, November 16, 2009

歌舞伎を見る




還暦のお祝いにと、歌舞伎公演見物のチケットをいただく。初見である。演目は、通し狂言仮名手本忠臣蔵五段目から。解説のイヤーホンガイドを耳にさしてと。チャクミ(茶・黒・緑)幕が上手に引かれて開演。五段目「お軽勘平」は50両の金子が巡り巡るというじれったくもどかしい話。七段目「一力茶屋」は仁左衛門由良の介の放蕩三昧の話。ここでもお軽が絡む。やっこ姿が足軽の幸四郎が登場。低い身分でありながら、あだ討ちの末席を所望。さらに、お軽に5段目の顛末を手を換え品を変え遠まわしに。歌舞伎のこれでもかの因果応報に唯々感心である。すでに古典となった感のある歌舞伎、言い回し・姿かたちにそして舞台美術に伝統を見る。現代、主役に感情移入して映画のシーンや科白を覚えこむように、江戸時代の庶民は熱中したのでしょう。松嶋屋・高麗屋、万歳!